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正確には、「独り者」に優しい日本の大都市社会 ~カウンター考

 確かに、ヨーロッパの都市で暮らすには、
パートナーの存在は欠かせない。
アメリカの大都市が1人でもへっちゃらなのとは対照的かも。

 なぜ日本やアメリカの大都市が独り者の居心地が良いのかと言えば、
独り者が流入し続けるからだ。

 アメリカの大都市には、古くはヨーロッパから移民が、
今は、南米そしてアジアから新たな移民が流入し続ける。



 日本では、戦後の2次、3次産業化に伴って、
多くの出稼ぎ者や、夢見る若者が都市に向かう。
それは多くの場合、家族単位で無くて個人で。

 日本で、都市への流入は、江戸時代から始まる。
江戸では商業が盛んになり、地方の長男以外の男性は、
仕事を求めて、江戸に出る。

 山本一力さんのあかね雲の主人公も、
そんな1人。江戸で苦労しながら、豆腐屋を営む。

 江戸は男女の数に極端に差があって、男性が多い社会だったそうだ。
それは、農村漁村から働き手が集まるから。

 だから、ぱぱっと食べられる外食のニーズがある。
立ち食いとかカウンター物は、江戸の時代背景から発達した物。
 日本食のカウンターは屋台の発展形である。

 寿司、天麩羅、鰻、蕎麦、ちゃちゃっと食べて、腹を満たす。
競争が生じ、創意工夫がされる。
だから今でも、産地より東京の方がおいしい店が多い。
素材だけではいかんのであって、歴史とか肥えた舌とかが重要なのだ。
 シンプルな料理法だけれども、食材でなくて料理なんだ。
 
 戦後には、やっぱちゃちゃっとひとりで食べられる、
ラーメン屋、焼鳥屋、定食屋なんか、必ずカウンター形式がベースだ。
 勿論牛丼もね。

 ちゃんとした料理を、短時間で食べる事が出来る合理性。
これは日本の大都市の豊かさ。

 先月だったか、おひとりさまのボーダーラインの記事が賑わっていたけれど、
仕事や生活、日々ハードにやってる女性達。
江戸時代に思いを馳せて、おいしい料理を、
臆せず食べて欲しいなっと思う。

「独り者」に優しい日本の社会(上) [ 03月03日 18時05分 ]
Hotwired Japan
ゆる系のおひとりさまになろ~。
「おひとりさま」の限界はどこらへん?
by oooo0 | 2006-03-03 00:00 | インテリア・デザイン・工芸
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